2008年12月25日木曜日

ものすっごい不景気。

(key words)開発凍結、不景気、

一ヶ月ぶりになってしまいました。

皆さんの周りはいかがですか。私の周りは、人の動きが慌ただしいっす。
かくいう、ワタクシめも客先の開発凍結なんて目あってしまい、転勤になってしまって、
家さがしたりなんだりの日々。
つい、この間、始めたばかりなんだけどなぁ。。

結局、ついて行けないまま、終了という。。。少しの結果も出せず。。。
今までで初だなぁ。。。こりゃ。。。久しぶりにヘコむ。

-------------------
そんな中、興味深いブログなど。

ライカで撮る日常
●http://ameblo.jp/minilux/
自動車業界に身を置くナインさんのブログ
 自動車業界、設計請負、機械設計から特撮や写真などなど。話題は多岐に渡る。

技術者のためのマネジメント知識、ノウハウ
●http://oasis97.at.webry.info/
電機メーカの設計部署に所属するオアシス97さんのブログ
職場の体験や専門誌記事をマネジメント視点で綴ったもの。

-----------------
というわけで、今月頭からどたばたしており、少ないボーナスは全て引っ越し代に。それでも足りないのが悲しい。



<今日のwikipedia>リーマンブラザーズ
<今日のGoogle keyword>雇い止め

2008年11月25日火曜日

動く油圧空気圧講座

(key words)油圧,空圧

やっぱり、業務が上手く進まない今日この頃。
先のエントリに書いたとおり、3連休は資料を作成し続けるつもりだったんだが、中日に風邪を引き、最終日は一日寝込んでいたという有様で、真の意味で勿体ない過ごし方をしてしまった。

さて、掲題の件。

別件を調べていたら、ひっかかったので、メモ。

初めて空圧を用いたジグを設計するとき、某S社のカタログやら、参考書やらひっかきまわして、経験豊富な人から説明を聞いて、ひいこら言いながらやっていた記憶がある。一度やれば、電磁弁も配管も何となく頭に入り、そこそこの回路が組めるのだが、最初はそうも行かない。
ソレノイドバルブがイマイチ想像し難く、絵を描いて、ソレノイドバルブを模した付箋をその上に置き、シミュレーションっぽいことをしたりなんだりしてたような気がする。

そんなとき、このサイトがあったら、理解が多少早かったかもしれないな。

イシノテックさんのサイト
動く油圧空気圧講座
●http://www.ishinotec.com/lecture/html/index.html

あんなぶっといカタログを出している某s社すら作っていないのに、この親切さ。回路設計の項で基本的な回路を解説しています。ヘタな参考書を買う前に一度、ココを見て、それから買いに行ってもよいかもしれない(周りに聞く人(かつ、ノウハウを教えてくれそうな人)が居れば、その人にまず聞きに行くべきだが)。


他。
油圧・空気圧
●http://ohp.jisw.com/
油圧、空気圧用語。

<今日のwikipedia>油圧
<今日のyoutube>フィッシャーテクニック 空気圧
フィッシャーテクニックとはドイツのオモチャメーカーで、技術教材として有名とのこと。ざっと見たところ、ICIさんが品揃えが良さそう。空気圧ロボットフルキット47,040円(税込)。今年の子供のクリスマスプレゼントにはレゴマインドストームとフィッシャーテクニックで決まりだね。

2008年11月22日土曜日

マンガで分かる心療内科・精神科

(key words)心療内科

せっかくの三連休だって言うのに、ひきこもって資料作成。

mixiニュースでもあがっていた↓が、ことの他わかりやすいので、メモ。
「学園革命伝ミツルギ」っぽい作風。

マンガで分かる心療内科・精神科
●http://yucl.net/manga

職業柄、変わる状況と迫り来る納期などで色々とストレスも貯まる。
自分の場合は、新任地+過重労働の際に発症するような感じで
(慣れた過重労働なら、いけるかな?(という過信が危ないな))、
今の職業に就いてから3度行ってますが、病院通って治るならば直した方が良いです。
深刻になる前に!!

まぁ、そもそもが過重労働をしなきゃいいという話で。

時間かけるより価値が高い仕事をしないと。
定時内に質の高い仕事を。

<今日のGoogle keyword>心療内科
<今日のamazon>荒井千暁「職場はなぜ壊れるのか―産業医が見た人間関係の病理 」ちくま新書
職場での人間関係、重いノルマなど、人にのし掛かる精神的負担など、著者自身の体験と著者が治療にあたった患者の例に挙げ考察。色々と考えさせられる。

2008年11月18日火曜日

知財関連用語集

(key words)知財関連用語
「アカテン教師 梨本小鉄」という少年ジャンプ 80年代の名作教師漫画がある。




















朝礼に二日酔いで出勤し、授業に賭博を持ち込む破天荒な先生。
「アホダマー!」が口癖。


それの登場人物、秋葉大作という男が居るんだけども、
柔道着が秋葉君

 コイツが記憶が苦手な男で、「これがテストに出るから覚えろ」と指示されても覚えられず、
「かくなる上は。。。」と言って、とった行動が、↓

以上、春日井恵一 JC「アカテン教師梨本小鉄」4巻 集英社 1988年 より

今の業務は正にこんな気持ちで、↑を書類に書き殴りたい勢い。

 先月から新たな職場になり、時間も出来そうなので、常日頃から感じていた基礎部分の補強をすべく、「4力の復習でもすっか!ついでに微積も。」なんて気になったところまでは良かった!
 今までのなんちゃって材力なんとなくな機力を、ちゃんとしたものにして、その後、流体と熱力をやろうか。。。なんて考えていたのだが、新たな職場は、既に4力の実力が問われる場所であり、毎日もがいている最中。前の所も半年はもがいており、それでも「あっぷあっぷ」程度だったが、今回は、確実に溺れ死ぬ!と覚悟せねばならないくらいな状況。いや、参った。

「職場が変われば、何もかも変わる。前の常識は捨てよ。」

とはしていたけど、そんなレベルでない。自分のレベルの低さは常々感じていたものの、更にその思いを強くしている今日この頃。復習はしているが、実務で結びつかず、継続して努力は必要と感じている次第。

そんな場で、久しぶりに知財の話を聞く。

以前、特許戦略というエントリで特許関連に触れたが、
実はこの後、キックオフのあったものから担当を外されて、万年忙しいユニット2点に張り付くことになってしまって、全く特許のとの字も聞かなくなってしまい現在に至るのだが、今の部署に来て久しぶりに特許の話を聞いた。

で、上のエントリ同様、やっぱり、用語がさっぱりわからん。
これは困った困ったということで、再度、webを確認すると、用語集がひっかかる。

特許用語集@あいぎ特許事務所の知財・特許用語検索
●http://aigipat.com/dict/
あいぎ特許事務所さん。
割と砕いて書いてあるので、とっかかりにはよさげ。今はこちらを読んでいる。

知的財産用語辞典
●http://www.furutani.co.jp/
古谷国際特許事務所さん。本っぽい作りで今後、濃くなっていきそう。
所長の古谷さんは高専卒。母校が違うにもかかわらず、それだけで親近感が沸く。

とりあえず。リンク。

なんつうか、現状、エントリあげてる場合で無いということで。

<今日のwikibooks>高等学校数学Ⅲ 極限
wikibooksがあるという事を今日知った。記念に今日見たもんを。
<今日のGoogle keyword>知財 用語
結構、用語集がひっかかる。今回は上位のヤツを。2点。

2008年11月8日土曜日

JIMTOF2008 終了

(key words)JIMTOF終了、サイン本、多軸加工機、現地で本購入



 4日まで開催されていたJIMTOF2008。写真をたくさん撮ってレポートにしようと考えていたんだけども、場内撮影禁止であったため、やむを得ず、入り口の看板に留めておいた。。。海外の人々は結構お構いなしにバシバシ撮っていたんだがなぁ。



というわけで、JIMTOF2008なんすが、2006の時は学生の時以来、確か高専5年生の時に行った以来だったので、何もかもが刺激的で、
・MCに測定のためのピックアップを入れて、加工後、そのまま製品検査まで行ってしまうツール
・主軸とテーブルがやたら動く多軸加工機、
・2年目あたりに見たイメージから、とんでもない進歩を遂げていたレーザー加工機、
・ロボットと複数の主軸及び加工ブースを駆使して並行して加工を進めるNC機械、
・温度センサや画像センサなど多数のセンサを駆使した知能化機械
など、見るモノ全てに驚いて居た。

 今回、2008はその差分を見に行ったつもりではいたが、本当にそうなってしまってビックリ。驚く事はあまり無くなったが、それでも、2年に一回の大規模な展示会を楽しんだ。

展示会雑感だが、

・2006では「5軸、6軸加工機械です!」と出していたものが、今回は目的別に事例を強く提示しながらアピールしていた感じを受けた(いや、2006もあったよ!という場合スイマセン)。
・環境負荷軽減を意識した機械の数々。油圧レスや消費電力削減など。

というところか。

 大手工作機械メーカーの展示はどこも面白いのは当然だが、中でも楽しみだったのは森精機さんの加工コンテスト展示(第五回切削加工ドリームコンテスト)。難度の高い加工及び形状の面白さで楽しませてもらったと同時に、こんな加工もやろうと思えば出来るのかと勉強になった。中には工数まで添えてあるのもあったので、参考になる。一番好きな展示物は技能賞のアコヤハイテックさんの「雑草魂」だろうか。以前はアメンボの削り出しで金賞をもらっているようだ。細さ0.1mmの足というのもスゴイな。

ファナックさんも楽しみであったが、展示規模は国際ロボット展の方が多かったかな。2006の展示では1TONのワークは二つのアームで上げていた気がするが、今回の展示では一つのアームで軽々と1TONのワークを担いでいた。ど迫力。

 その他、面白かったところは橋本テクニカル工業さんだろうか。展示数の多さから今回設置された西特設館の奥にあった橋本テクニカル工業さんのブース。西特設館は東の混雑さと比べ、閑散気味だったが、ここのブースだけは人だかりが出来ており、何かと思ったら社長さん自ら自社開発のワイヤー加工機のジグなどを説明していた。そのジグは簡単な形状、使い方だが、思いつかなければ作らないだろうなというもの。その語り口と風貌が、快楽亭ブラックとマーフィー岡田を足して2で割ったような痛快さで、ウチの会社には加工機が一個もないにも関わらず、ジグを買ってしまおうかなんて思ってしまったほど。
 ウチの会社も、まずはこういうジグ的な同業者が欲しいと思うものから売ったらどうかなんて思ったりなんだりで。何か無いかと思案中。


 板金工作機械について、レーザー加工機とタレパンの展示の差を見たかったが、ややレーザの方が多かったかな?恥ずかしながら、ウチの社内はタレパンは駆逐されるが如きの扱いで「両方あればメーカーさんは使い分ける」という考えが無い。完全にタレパンが無くなるにはレーザ加工機は3,4本レーザ射出口を持って同時加工が出来ないと、部品形状によっては追いつかないのではないかと思うがどうでしょう。
 アマダさんではタレパンとレーザーの良いトコ取りをする加工機も存在し、まだまだ、タレパンは無くならないだろうな。

 レーザ加工前提で設計するのは楽だが、はじめからそんな設計だと後々が心配。他の加工を知らないまま、加工限界などを意識しないまま、設計するはめになり、後戻り設計の遠因にならないか。最近のウチの新人は、構想すら練らず、イキナリCADでモデリングして設計というスタイルも浸透しつつあるため、基本的な手順を知ってないと後々苦労するんじゃないかなぁ。。工数が無いからというのもわかるが、だからこそではないかな。せめて、「こんな加工があって、今回はレーザ加工を選択する」ぐらいの説明をしてあげたいところ。

・・・ちょっと会社を憂う感じになって脱線してしまったが、JIMTOFにもどそう。

今回の展示で一番の楽しみ「ナっちゃん」ブース


訪れたら、ちょっとした列!もしやと思い、正面を回り込んでみると単行本サイン会!たなかじゅんさんがいらっしゃった!!!これは買うしかないだろうということで持っている単行本を再度購入しサインをもらう。



サインをもらう際、「いつも、読んでます!」とは言ったが、それ以上のことが言えなかった。そんな自分が残念。そんなこんなで、このイベントの一番の目的が果たされた。

その他、日刊工業新聞社をはじめとする出版社ブースで新刊チェック。
2冊購入したが、読んだ方だけ紹介。

「プレス技術」2008年10月臨時増刊号
「製品設計者なら知っておくべきプレス部品設計の基本」

 迅速な仕様決定を実現し/不要な手戻りロスを防ぐ/設計効率化の要点を詳述!
※リンクは日刊工業新聞社の紹介。

板金プレス加工概略が、あっさりまとまっていてわかりやすい。若手に配れば?と会社に進言したいくらいだが、1800円と安いし、これくらい買ってしまえ!>若手。

次回JIMTOFは

2010年。また、行こう。今度こそ、2日間通う。

次の日は神保町の古本まつりに行き、明倫館で機械工学古書買いまくり。日刊工業新聞社や工業調査会などの出店は無かったが、東京電機大と東大の出版部が出ており、専門書半額。欲しいのが無かったので買わなかったが。


<今日のwikipedia>マシニングセンタ
<今日のGoogle keyword>JIMTOF2008行ってきた

2008年10月29日水曜日

JIMTOF2008 明日から

(key words)工作機械、ナッちゃん

明日よりJIMTOF2008!いやー、待ったなぁ、2年!一番楽しみにしている展示会だったので、非常に楽しみ。個人的には11/1に行く予定で、内容によっては2日と3日にも行こうかと。

JIMTOF2008
●http://www.jimtof.org/Jap/

森精機や牧野フライス、アマダの実働マシンの数々は勿論、3Dプロッタ的なものや計測機器メーカのブースで目新しいモノのチェック、日刊工業新聞社などの出版社ブースで新刊チェック、アクチュエータやら何やら全て見られるものは見る予定。

今回は町工場マンガ「ナッちゃん」のブースがあり、作者の”たなかじゅん”さんも来場するとのこと。

たなかじゅんのヨモヤマ日記  ジムトフのご案内
●http://blogs.yahoo.co.jp/anibondad/57137328.html

これも楽しみ。サイン本を入手したいものだ。
前も紹介したが、「こんなトラブル、あんただったらどうする?」的な問題を毎回、ナッちゃんが解決するという機械設計問題解決マンガ。未読の方は是非。
右が前シリーズである大阪編。左が今連載中の東京編。



 * * * * *
 先日、amazonからアソシエイトのお金が貯まったのでギフトを差し上げます的なメールが来ました。ここのリンクから飛んで御購入頂いている皆さん、ありがとうございます。このギフト券でamazonにて、専門書を購入させて頂く予定です。

そんな当ブログのamazonランキング 上位5件を紹介します。

メカ設計ネタ帳 読者様 amazon御購入ランキング


1位
ジェームス.W.ヤング「アイデアのつくり方」


6冊!薄い本なのに、アイデアを出すための神髄を教えてくれる貴重な本!amazonで521位!!!!


2位
城井田勝仁「ロボットのための“機構”アイデアブック ~タミヤユニバーサルアームで作る~」


5冊!タミヤのユニバーサルアームで機構の基礎の習得。筐体設計→機構設計の人にはお勧め。動画を見るより作った方が良い(と思われる)。amazonで21534位



3位
國井 良昌「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で「即戦力」―わかりやすくやさしくやくにたつ 」

4冊!日刊工業新聞のセミナー(42000円)のテキストと、ほぼ一緒!
セミナーは、テキストの更にポイントを重点的に教えてくれるので、本気でコストに取り組もうとしている人は会社にねだって(この最中に難しい所も多いでしょうが)セミナーに行った方が良いと思うけども、設計5~10年くらいで「コストについてイマイチ。。。」としている人は、コレを読み自分の業務と照らし合わせて、感覚を掴んでみてはどうでしょうか。amazonで49079位


4位
山田学 「図面って、どない描くねん!―現場設計者が教えるはじめての機械製図
3冊!キング・オブ・機械製図入門!何となく製図をしている人は何年目でも読めば発見があると思う。amazonで1744位!!!!!

山田学 「図面って、どない描くねん! LEVEL2−現場設計者が教えるはじめての幾何公差−

3冊!上記でも触れている幾何公差を更に詳しく追った本。恥ずかしながら、私も曖昧だった幾何公差をコレで曖昧さを無くしました(^^; amazonで3326位!幾何公差の本でこの位置は高すぎではないか!?

6位
草間俊介 「東大で教えた社会人学 (文春文庫 (は28-4))
2冊。メーカーに入社した人が歩む人生の下敷き。この本を通してキャリアを考えるのも良いかも(新人だったら)。amazonで24795位。以前は単行本でしたが、今回、文庫本にリンクしてみました。


<今日のwikipedia>日本国際工作機械見本市 読むトコないけども。。
<今日のGoogle keyword>JIMTOFに行く
<今日のYoutube>工作機械 いろいろ増えている。

2008年10月19日日曜日

休日雑記「書を書いて頂く」

(key words)平田弘史、長時間労働の影響

 先のエントリの通り、1年近く長時間労働が続き、8月9月は「過労死するんじゃね?」と言われている時間の約2倍程やるはめになり、そんなワケで、全ての業務が終了(一緒にやっていた方々オツカレ様でした)した4日より13日までと17~19日と休みをもらっておるワケで。
 それでも、休んだ感じが一向にしないのは気のせいか。4~7日は体調が悪く寝込み、8日に肩こりが酷いのに気づいて温泉に行くなどしたがだるさは取れず(だるさが取れなくても、送別会には参加した)。長期休暇はありがたかったが、ほぼ、心身共に体調を整えるのに費やした感じで。

 また、自炊生活してたのが、時間外労働60時間を超えたくらいから無くなり、100時間を超えた月は大抵コンビニやスーパーの総菜。それ以上になると、台所が片づかない所かテーブル上も片づかなくなり、弁当の空き、空き缶、ペットボトルも山を築く。。。酒量も増えて体重の目方も増えて。。これは自分のだらしなさもあるが、プライベートが荒んでいく。。。
 
 そもそも、長期休暇をもらったのに、休暇の過ごし方で迷い、何をするか考え込んだりしたこともあった。これらは長時間労働の弊害だなと感じた。

自分が考えている長時間労働の弊害をマインドマップにざっくりまとめて見た。


 ・・・つくづく、長時間労働はするもんでは無いなと改めて実感した次第。

そのためには技術と能力の向上しかない!!仕事が出来た上でのワークライフバランス!これをめざし、下期はがんばろう(既に始まっているが)。

そこで気合いを入れるために、平田弘史先生に書を書いて頂いた。

ご存じない方のために紹介すると、平田弘史先生は時代劇画の巨匠で奥深い人間の物語を描かれている方。貸本時代から描いており御年70歳を過ぎていたはず。正直なところ、自分も竹熊健太郎さんの「たけくまメモ」で知ったクチ。。。「たけくまメモ」で知るまでは、劇画はゴルゴ13とケン月影先生しか読んでおらず、他は軟弱漫画しか読んでいなかったので、存じ上げていなかった。今は「なぜ、もっと早く知ることが出来なかったんだ!」と悔いる日々。
 平田先生を一言で紹介するのであれば大友克洋のアニメ「AKIRA」のカタカナの題字を書いた方と説明するのが早い。

そんな先生に書いて頂きたかったのは、なぜか。それは先生の御趣味に理由あり。

 劇画作品も凄いが、先生の御趣味である機械いじりが趣味の域を超えている!先生は機械電気建築がわかる設計者であり、旋盤、フライス盤等を操り、溶接、塗装までなんでもこなす多能工でもある。詳細は「たけくまメモ」さんの先生のお宅訪問記と先生の著作「平田弘史のお父さん物語
」、そして、先生のサイトの工作関係のレポートを読んで頂きたい。

たけくまメモ:平田弘史先生訪問記
(其の零)は予告。(其の壱)以降は、「これが趣味なのか!?」と驚愕の連続。竹熊さんもおっしゃっているが、Do It Yourselfとかそんな事を言っているレベルじゃないす。其の壱に出てくる旋盤のオーバーホールにまつわる話は驚きすぎて吹いた!

平田弘史HP
好きな話
16mm映写機の修理
映写機のウォームギア(10/21 21:30訂正ウォームホイールと書いてました。。。ギアの間違いです)を自作するまで。
ドリル改造記
ハンドドリルを旋盤に取り付けるための要件提示と工夫、検討と完成まで。
・ビデオデッキ修理(故障原因をベルトと断定)(ベルトの自作!!!そのための刃の製作作り方)(取り付け

これ以外もたくさんレポートがあるので、興味があれば、ぜひご一読を。

--------------
というわけで、先日12日、代官山で平田先生のサイン会と揮毫大会があり、それに参加。そこで書いて頂いた。

70歳を過ぎてもエネルギッシュに、ものづくりを続けている先生。そんな先生に書いて頂いたのは

「機械設計馬鹿!」

機械設計馬鹿と呼ばれるほどの高みを目指したいということで。まだまだ、勉強不足であるので、これを見えるところに飾り、日々精進する次第。

書を書いている先生のご様子。



そろそろ、ぼちぼち更新したいすね。

<今日のwikipedia>平田弘史
<今日のGoogle keyword>平田弘史
<今日のamazon>


平田弘史「平田弘史のお父さん物語」青林工藝社
>先生の日常と哲学が伺える一冊。製品設計者は洗濯機のエピソードあたり必見。工作の様子なども。

布施直春「わかる!使える!労働基準法」PHPビジネス新書
>労働基準法についてわかりやすく解説。メシ時しか読書時間が無く、これ片手にメシ食ってました。

2008年10月4日土曜日

長らく更新しませんでした。

(key words)残業、労働基準法無視
とりあえず、近況報告だけ。

6月頃から急ピッチになり、心療内科的にちょっとやばいんちゃう?という残業時間の倍近くを2ヶ月連続でやりつつも、26日連続出勤とかしていたりなんだりで、ブログどころではなかったんす。

その間に、あなたの機械設計ココが足りないの続編やら、山田先生の新刊やら機力の問題集やら買ってるんすが、読み物は読んだモノの、問題まで解けず。

今日から9日間休暇に入るので、その間に始めてみようか、そんなところ。

10/13頃更新したいと思います。

では。
<今日のwikipedia>
<今日のGoogle keyword>
<今日のamazon>

2008年6月1日日曜日

効率的な設計、飛行機の脚の機構

(key words) ポンチ絵、機構
web上で幾つか面白いサイトを見つけた(教わった)のでメモ。

大学の学生へのアドバイスなんだが、ウチの新入社員にも読んでもらいたいなぁ。

茨城大学様 機械工学実習Ⅱ公式ホームページの中の一つ
効率的に設計・製作を行うためのアドバイス
http://mpmech.mech.ibaraki.ac.jp/suggestion/suggestion1.html


mixiの機械屋コミュで教わったサイト。飛行機の脚を収納する機構のあれこれをアニメーションで解説。面白い。何かヒントになりそうな感じだけはするね。見てるだけでも面白い。

「ハードな冒険」様のコンテンツの一つ
飛行機の脚
http://www5a.biglobe.ne.jp/~t_miyama/landgia.html


↑絡みでググっていたら、オモロブログを発見。リンク追加→
ノンフィクションライター 松浦晋也様
松浦晋也のL/D
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2005/10/post_f295.html
<今日のwikipedia>飛行機  森鴎外が。。。
<今日のGoogle keyword> 飛行機の脚
広津萬里「飛行機の脚構造」なる本があるとのこと。

2008年5月28日水曜日

ナッちゃん2と低コスト化設計とTRIZ 

(key words)低コスト,TRIZ

そういえば、鉄工所顧客持込問題解決漫画「ナッちゃん」の続編
「下町鉄工所奮闘記 ナッちゃん東京編 」
が先月出てました。

下町鉄工所奮闘記 ナッちゃん東京編 1 (1) (ジャンプコミックスデラックス)
amazon

相変わらずの難問題に問題解決案を提示するナッちゃんだが、今回は舞台を大阪から東京大田区に移し、外に修行に出たところから始まる。今回から、修業先の社長の相棒になる感じなのかな。

下町の町工場の雰囲気バッチシな今作。今回も唸る部分が多かったが、エピソード3の「ナッちゃん探る」の回が一番面白かったかな。アイデア起こしから設計、形にするまでというのをチームでどうするかという所が垣間見られる。現実の依頼~設計~製作の手順に近い形をうまく表現していると思う。ウチの新人に読んで欲しい漫画1位だね。丸々参考にされたら困るけど、ある程度の雰囲気掴みや問題解決の練習などに。ちなみに2位は働きマン。

働きマン (1) (モーニングKC (999))
amazon

労働への意義は十人十色。
とはいえ、会社、職場は楽しく時に厳しく、目標が常に高く、それと共にモチベーションも高い。そんな場を作って働きたいもの。嫌々会社に行くのは精神上でも、将来を考えても良くはないよね。


*******
いつもの如く、gmailを開いたら、amazonからオススメメール。
このオススメメールというのがくせ者で結構買ってしまうんだなぁ。これが。

酔ってしまうとなおさら。あまり良い金の使い方をしてないね。

で。オススメメールに書いてあったのは

ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で「即戦力」―わかりやすくやさしくやくにたつ日刊工業新聞社
amazon


まさか、と思ったら、そのまさか!自腹で行ったセミナー内容の話らしい。
早速、注文したよ。今日届いてた。ざっくり読みました。だいたい同じ。

ちょいショック。良い内容だよコレー。セミナー面白かったもんなぁ。
学者センセの書いた設計本には無い内容その2(その1は山田先生本)。くっそーやってくれたなぁ日刊工業(良い意味で)。

本書はセミナーと同じく低コスト化設計の極意をギュッと凝縮した本。コストを考えた時、何を押さえてどう考えるべきか。それを示唆してくれる。また、チョットしたコラムにノウハウがこれまた詰まっていて面白い。セミナーの反芻をしている気分にさせられた。それほど、一緒。後輩に是非、勧めようと思った次第。

で。TRIZ(ご存じ無い方はwikiでも)なんだけども。
10年前、機械設計を見て、TRIZ特集的なものを読んだのだが、イマイチ理解出来ず、そのままにしていたのだが、↑のセミナーでSLPの話(上記本にも出てきます)を聞いたとき、これはうまくしたら使えそうということで、今勉強中。とりあえず、この手法をソフトも無しで、どう会社の業務に活かすか考え中。

書店で見た中では以下の本がわかりやすそうだったので購入したが、オススメとかありますかね?もし、オススメあるかたはコメントを(ずうずうしく)。

ものづくり技術アドバンスト 図解これで使えるTRIZ/USIT (ものづくり技術アドバンスト)
amazon


ネット上ではこのサイトが詳しいみたいだ
TRIZホームページ
●http://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/

大阪学院大学 中川教授のサイト。

って読み進めていたら、先日、リンクさせて頂いた「メカトロアイデア」深津様の論文があったりで。

TRIZをウチのような中小企業に取り入れるとしたら、この手法は有効かもなとか。サイト中、色々興味深い。

<今日のwikipedia>TRIZ
<今日のGoogle keyword>TRIZ
<今日のamazon>
  

2008年5月18日日曜日

これ読んだ。読書メモ 2

●ロバート・マイヤー 内田和成訳「すごい「議論」力!」三笠書房
日頃の業務でムダに時間を食っているところは色々あるが、その一つがコミュニケーション、特に議論の場だと感じている。持論の優位性をとくとくと語り、反論されれば意固地になる、意見を押しつける。。。自分は最近、今更ながらようやく論理的になってきたなぁと感じているが、議論の仕方については稚拙だなと常々感じていた。
本書は議論を論理と心理を用いて、どう自説を納得して受け入れてもらえるか、その方法論を説いた本。議論力とは、まず、入りから仕掛けていくことが大事、ガードを解いて打ち解けて、受け入れてもらえる体制を作る、そこから論理を用いて話を進める。ただし、相手の面子は潰さないようにする。当たり前のようだが、損得などが絡むと結構難しい。つい、声を荒げてしまう。
 最後の訳者の内田氏のあとがきにあった
「議論で勝つ」とは「自分の目的を果たすこと」

で始まる文章は心に響いた。表面的な議論の勝ち負けについ拘ってしまうが、相手が動いてくれたのであれば、それで良いではないかという考えは気がラクになる。

<印象>「主張に信頼性をもたせる」「魔法の数字「3」を活用する」「正しく「聞こえる」だけでなく、正しいと「信用して」もらえる関係をつくる」
☆☆☆☆☆

●中沢孝夫「すごい製造業 日本型競争力は不滅 」朝日新書
「日本衰退論を杞憂、すごい製造業は一杯あるんだぞ」という一冊。少々、「確かにあるのは知ってるけども衰退論が杞憂ってのはどうかなぁ」とか思いつつ手に取ったのだが、結構面白く興味深く読んだ。強い会社はチャレンジをし、人材育成が上手いとのこと。製造業ばかりだが、ウチの会社でも応用できそうな考えがいくつかあった。

<印象>「技術とはアイデアをモノに変換する力」「新しい事にチャレンジし、人を育てる」「会社を強くするドメイン」

☆☆☆☆


●吉田典生「部下力―上司を動かす技術」 詳伝社新書
「上司は選べないが、接し方は自分で決めることができる」これは衝撃。確かに。
☆☆☆☆

●江副浩正「リクルートのDNA―起業家精神とは何か 」角川書店
江副さんというと小学生か中学生の時のリクルート事件の印象しか無かったのだが、リクルート出身の人の活躍やwikipediaで記事を読んだりしたところ興味が出てきて、今更ながら手にとった一冊。起業前から数々の成功を収めるまでの江副さんの半生記的なものだが、読みながらイメージしていたので、会社が若い時の話などワクワクしながら一気に読めた。会社でのチームワーク、適材適所で動くことの大事さなど感じ取った。
☆☆☆☆☆

●高城幸司「上司につける薬!――マネジメント入門 」講談社現代新書
上司に向かってつける薬かと思いきや、上司となった人のための処方箋的本。マネジメント入門。
☆☆☆

2008年4月14日月曜日

どうすれば残業時間が減るか?

(key words)効率化、バランス

残業多いな、しかし。
残業は悪である。というのはわかっているが、そうそう簡単に仕事が終わらないし、一向に片づく気配もない。諸要因はあるし、原因もいくつか特定出来ているのは何とかしているが、まぁ、この生活は今の製品がリリースされるまでリセットされることは無いだろう。

個人的に効率化を進めたいところだが、そうはうまくコトが運ばない。
悩んでます。

●アルファルファモザイク 様
どうすればIT業界の残業時間は減るか

↑ほど、ひどくは無いが、変わらないか。。。(--;

実際、仕事ばかりだと荒んでくるのは間違いなく、今の状態を変えるには、仕事の受け方から仕方まで全て変えるしかないのだろうな。
とりあえず、残業を減らすにはチームの効率化と組織の技術伝承力だと思っているんだけど、なかなか理解されないね。コッチも試行錯誤中なんだから、否定や疑問ばかり投げる方も何かしら試行錯誤してくれればいいんだけど、何もしない。それじゃ、変わらないよな。いや、してるのだろうけど、現状の方法で「もっともっと!」とあおっているだけなのかもしれない。やっぱり、変わらんね。

**************
・・・以上は、2月に書きかけたエントリなんすが、結局、4月にエンスト。

一人で残業を減らそうとしても結局は無理。班レベルでなく、会社レベルで減らす努力をしないと無理だね。

ただし、文句や愚痴を言っているだけでは何も変わらない。

班レベルから活動をして、会社レベルへ発信をしなければならない。とりあえず、第一弾の発信は終わったが第二弾第三弾と続けて、地味に継続していかないとならんね。


あ。あと、リンクを追加。
●Dr.きたみりゅうじの"IT業界の勘違い"クリニック 様
●http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s01300.jsp?rfr_id=report&p=010&__m=1
タイトルを見ると分野が違うが、今の職場の現状とそう大差なかったりする。面白いし、うなずいたり、反省したり。

●メカトロアイデア 様
●http://www.mechatroidea.com/
電機メーカを定年退職し設計コンサルタントを起業した深津邦夫様のサイト。
設計方法論やご自分のために整理した設計製図資料など。



<今日のwikipedia>時間外労働<今日のGoogle keyword>残業

2008年4月8日火曜日

2008年度のご挨拶。

3月アップできないばかりか、
結局、新年度最初も7日も経ったりで。

昨年、新たな仕事で、新たな職場で、新たな部下で、新たな課題で
色々チャレンジさせてもらったんですが、その疲れが一気に出た。そんな感じ。

3月は年度末ということで特に忙しく、月末は昨年度の成果報告書まとめでぜぇぜぇ言っていました。

そんなこんなで、心機一転。
今年度も見聞きした事で、メモっておきたい件をチョビチョビと
アップしていく次第です。


今年度もよろしくお願いします。

2008年2月29日金曜日

加工法を理解した低コスト化設計 セミナーに行ってきた。

2008/2/27 日刊工業新聞社にて

加工法を理解した低コスト化設計法
http://www.nikkan.co.jp/edu/semi/070430.html

セミナーに行ってきた。

現在、コストが問題になっている製品が目の前にあり、低コスト化設計は是非とも身につけたいことだった。出来れば、次機種から試作の段階で、コストの面からも出来るだけ作り込みたいと考えていた。なので、アル意味グッドタイミングなセミナーだった。

参加のオススメを見ると

① 低コスト化設計の基本を、分析された高使用頻度の加工法に集中することで「即戦力」へと
   導きます。
② 図面を描く一歩手前の設計プロセスであることを、豊富な演習問題を通して理解できます。
③ 従来、この類のセミナーは、加工側からの一方的な情報であったのに対し、初めて設計側か
   ら情報を発信しました。
④ 門外不出の加工限界データや、同、見積りデータに基づき、自分で設計した部品のコスト
   概算ができるようになります。


というように、低コスト設計だけでなく、コスト概算まで出せるようになるというではないか。今まで、ある程度の見積もりは出していたけども、殆ど、経験を元にした勘でしかなかったので、おおざっぱなザックリ見積もりしか出せていなかった。この点に関しても、何とかしたいと思っていたので、非常に楽しみだった。

実際、セミナーに参加してみて、色々と記憶に残る印象的な名言が多々あり、また、明日にでも実践してみたいというようなモノも多数あり、非常に実のあるセミナーだったな。
第二弾があるそうなんで、そちらも参加したい。


そういえば、セミナー中、スポット溶接のの剪断強さ引っ張り強さについて講師の方が参加者に質問したことがあったが、コッチに振られていれば、数字まで言ったのに!なんて思った。先日、調べたばかりだしな(^^;

2008年2月17日日曜日

これを読んだ。読書メモ 1

●松本幸夫「早く家に帰るための「仕事のルール」―絶対に残業しない仕事術」PHP研究所
残業をするはめになるのはなぜか?自身の仕事の仕方から、コミュニケーションのやりとりまで、効率化を阻んでいるムダを取り除く方法を解説。
<印象>「仕事を見切るのも能力のうち」「人にヘルプを頼む勇気を持て」「他人の時間を奪わない話し方」
☆☆☆

●畑村洋太郎「数に強くなる (岩波新書 新赤版 1063)」岩波新書
畑村先生ファンではあるが、設計関係や失敗学関係は無条件で買うものの、数学関係は苦手意識もあり、手が出なかったが、本書は新書サイズということもあり、購入してみた。設計者を志して10年過ぎ、未だに「数」に慣れていない気がすることも購入動機の一つだったね。
 数の感覚というものをどう掴むか、どう使うか。これは設計者には必要な力ではないだろうか。ザックリ、ドンブリ、ドンガラ。この三つを明日からでも使いこなしてみたい。
<印象>「なんでも数にする」「その場で数を作る」「体感基準をつくる」「ザックリのすすめ」「ドンブリのすすめ」「ドンガラのすすめ」「転職2回給料半減の法則」
☆☆☆☆

●高橋克徳 他「不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書 1926)
一緒のプロジェクトをしているにも関わらず、キッチリ線を引いて、
「ここからコッチは俺、そっちは知らない」として仕事をするリーダーがいた。その人しか、業務方法を知らないのに、である。
当然、仕事の進みはリーダー分は早いが、他が遅いため、プロジェクト自体は遅く、難儀した覚えがある。やはり、プロジェクトはチーム一丸となってこそ、動くものであり、成果があがるものだと考えたのが去年4月。
現在、自分がチームをまとめているが、
「そもそも、会社で「協力する」ということは何を指すのだろうか」
そんな壁にぶつかっている。

そんなときに書店で見つけたのが本書。現在の職場の問題、協力の阻害原因、社会心理学から見た協力と順立てて解説。今までの自分の経験と本の解説や話を照らし合わせながら読んだが、まずは「協力する動機づけ」なのだなと感じた。個人と個人のつながりもさることながら、会社として協力する文化、組織にしないといかんな。
<印象>協力を考える三つのフレームワーク、社会的交換理論、信頼し合うための基礎をつくるには、Google、サイバーエージェントの協力しあうための仕掛け、「きっと、誰かが助けてくれるだろう」。。。「援助行動の傍観者効果」、
☆☆☆☆☆

2008年2月2日土曜日

機械設計関係オススメ本

(2008/6/3 初版)
(2009/3/9 2版)
(2013/5/4 3版)
(2016/1/1 一部追記)
(2016/4/9 一部追記)

前職技術部時代、

・設計業務自体について悩む事一回
・構造設計から機構設計に移って悩む事一回
・量産機器開発について、
 自分も含めて殆ど知らない者で構成されたチームを率いてガムシャラになること一回

それぞれの時期に、
立花隆の「知のソフトウェア」に書いてあった

「新しい分野を取材する時、
 有り金握りしめて大きな本屋に行き、
 同分野ジャンルの初中級本を買い占める(少し違う)」

を実践すべく
重ねた残業代を元手に
悔しさ苦しさに押されて様々な本を買い漁り、必要な情報を得てきました。
そんな私の本棚の中から、
特に参考になったものや感銘を受けたものを幾つか紹介します。(2013変更)
※リンク先は全てamazonです。

---------------------------------------------------------------------------------------------

●新人の頃に出会いたかった本


メーカーに就職した方、派遣先が開発部になった方などにオススメ
・草間 俊介「東大で教えた社会人学 ―人生の設計篇」

 東大の工学部機械工学科での講義をまとめたもので、技術者の人生設計を語った本。メーカーに就職する人はこれを読むと雰囲気がわかるかも。

似たところで
・菊池正典「プロ技術者になる エンジニアの勉強法
もオススメ。専門の話が半導体関係ということで、機械系からすると、話題的に少し取っつきにくい部分もあるが、技術者の生き方の一例を示してくれた良い本だと感じた。メーカーに入る人にはお勧め。正味3時間程度で読める分量。派遣社員の人や設計請負業の人には、取捨選択しながら読むことをオススメする←ワタクシはこのクチ。



発刊から10年経過!何十回も刷り重ねて、いよいよ、第二版!
「機械製図初心者」だけでなく、後輩がついた人にも「振り返り」にオススメ
■山田学「 図面って、どない描くねん! (第2版)-現場設計者が教えるはじめての機械製図-
(当ブログ二番人気)


 「何にしたって、図面が書けないと、読めないと。」ということで、本書は機械製図本最強解説書と言っても過言ではない

 ほっとんどの設計製図本は学者先生の手によるものだが、
本書は第一線に立つ技術者がまとめた実践製図法。

 はじめての機械製図としてあるが、10年未満であれば何らかの発見があると思う。私自身は8年目で出会った本だったが、結構教わる事があった。

 山田学さんの本の中の間違いについては山田学さんのWeb Site「Labnotes by 六自由度」に正誤表があるので、そちらも購入と同時にフォローをオススメしたい(技術者に役立つ情報が多いサイトなので、本書に関係なくオススメ)。

これを読んで、図面を描く以前に図解力から。。。というのであれば、山田学「図解力・製図力おちゃのこさいさい―図面って、どない描くねん!LEVEL0から、どうぞ。



 設計業務にこれから付く方だけでなく「設計が遅い」と思われている人にもオススメ。
特に案出し段階でCADを使っている人あたりに。
■山田学「CADって、どない使うねん!

 本書はCADの使い方というよりも、CADの役割を踏まえた上での活用の仕方を解説。よって、半分は設計業務の流れや構想検討の仕方など。そういう意味ではCADを使うことが設計業務というイメージしか持っていない人や「機械設計の業務って何?」という人の疑問に答えられる、数少ない本かもしれない。また、自分の業務の仕方を一度見直すには良い一冊。



黒川篤「設計という名の問題解決 (テクノライフ選書)

座右の書、その1
構造設計担当時代、歯車がギッシリ詰まったような機構設計もののみが「機械設計」を名乗れるみたいな事を吹聴する先輩に出くわして散々な扱いを受けた時に、「ホントに機械設計ってなんなのよ?」という事で縋った一冊。
「機械設計業務」自体を見直すキッカケになった本。技術以外の設計業務の勉強の起点はこの本。


■ジェームス W.ヤング「アイデアのつくり方
(当ブログ一番人気

 上記の本のタイトルの通り、設計開発は課題や問題を解決して盛り込んでいく繰返し。その際に、「いかに早く少しでもより良い解決案をひねり出すか?」がポイントとなってくる。ではアイデアって何よ?という時に本書を読んでみると、その真理を提示してくれる。薄いので1時間かからずに読める程度の分量ですが、非常にタメになる。何度読んでもタメになる。発見アリ。今もトイレに置いて、たまに開いています。


 
畑村洋太郎「実際の設計―機械設計の考え方と方法

座右の書、その2。
キング・オブ・機械設計実践論。
設計の意義から構想検討~製図などの実践、特許などの周辺事項まで網羅。
実践から導かれたコツなどが随所に盛り込まれている。
---------------------------------------------------------------------------------------------

●非常にお世話になった本

「幾何公差」を設定しなれてない、または惰性で参考図から引っ張ってくる事が多いような方にオススメ。
king of 幾何公差解説本。
山田学
図面って、どない描くねん! LEVEL2−現場設計者が教えるはじめての幾何公差−

 ↑で「図面って、どない描くねん!」は機械製図本最強と書きましたが、その続編である本書も、幾何公差オンリー本の中では随一のわかりやすさです。
 正直、見よう見まねとか、機械設計製図便覧に書いてある一覧等を読んだだけでは意図が伝わる幾何公差を入れる事が出来るかというと難しい。
私自身、機構設計部署に配属されるまで、特に幾何公差を設定したことが無く、配属後、「大体こんなもんかな。。」と思って入れたりして、メーカーから修正要望が来たり、バカ高い値段を請求されたりしていた。幾何公差設定がまともに出来ないな。。という実感はあったので、先輩に聞いたり、本を買って読んだりしたが、イマイチ使いこなせず(そもそも、先輩が…ということもあったが)。それが、本書と出会って、相当改善されたと思う(まだ、修行中ではありますが)。

 今まで幾何公差を設定したことが無かったが、異動して幾何公差を設定することが頻繁にある設計対象に変わってしまった人、何となく入れていた幾何公差について学んでみようと言う人にお勧め。


有泉徹「商品設計者のための射出成形金型入門

 射出成形技術の本はどうしても、金型屋さんよりが多くなるようで、この本は数少ない商品設計者視点の解説本。
 プラスチック入門から、型構造、コツなどのノウハウなど。これからプラスチック筐体設計を。。。なんていう人にオススメであるし、機構設計でも量産となれば樹脂部品を多く設計すると思うので、そういう方々にもオススメ。



※追記 
2012年にこのような本が出ていたようです。
プロトラブス「思いどおりの樹脂部品設計ここがポイント!」
上記本と同様に部品観点の樹脂成形本であり、この本の特徴としてはプロトラブズさんは3Dデータの扱いを得意としていますので、その観点での3Dデータ作りのポイントを扱っているようです。
近々、内容の確認をする予定です。







こちらは最初に手にしたい歯車入門本!
ジャパンマシニスト編集部
    「歯車 (JMブックスシリーズ)

歯車解説書は数あるが、大抵、超専門的なものか、平歯車とハスバくらいしか載っていない超入門のいずれかで真ん中が少ない。本書は真ん中入門よりで、歯車設計始めに丁度良い内容と分量だと思う。筐体設計部門から機構設計部門に移った際に最初に手にしたかった本1位。
---------------------------------------------------------------------------------------------

●非常に影響を受けた本



畑村洋太郎「失敗学のすすめ (講談社文庫)」講談社

失敗をどう活かすか。そもそも、失敗とは何か。


エリヤフ・ゴールドラット
ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

 工程の生産性が悪い。スケジューリングがうまく行かない。それは何故か。それを解決する「制約理論」を小説形式に解説。

 元々は制約理論を用いた生産管理システムを売るために書かれた「制約理論」を解説するための本だったが、この本を読んで、システムを買わずに制約理論を実施した人達続出、「効果があった」と評判になったというもの。それだけの効果があった本なので、「日本にこの理論が伝わるとマズイ」と永らく翻訳されなかったといういわくつき。

 生産管理の本ではあったけど、組織の効率化を考えるにあたり非常に参考になった。
ざっくりな理解を書くと
「工程のアウトプットはボトルネックになっている所に影響される。
そのため、ボトルネックとなっている部分を発見し、改善をする。すると全体の工程も改善される。再度、工程を回し、また別のボトルネックを探して改善する。
を繰り返して、工程の効率をどんどん良くしていく」
という感じ。

 もっとザックリ書くと、ドベネックの桶(有名な木桶の絵。他の桶板が高くても、桶の容量は一番短い板によるというもの。リービッヒの最小律を表現したもの)。

 この考えを幾つかの他者のクレーム案件改善で使った事がある。
 グズグズだったチームの動きを観察し、全体作業のボトルネックになっている部分を整理し、一つ一つ改善を行い、設計業務効率を上げて、最終的に顧客との落とし所まで持っていった。

 重ねて書くが生産管理の本ではあるけども、設計業務がどうも効率悪い。残業が減らない。納期ギリギリになる。と悩んでいる方には何かしらヒントになるかと思う。本自体が分厚いため、普段本を読まない人には厳しく見えるが小説形式なので、意外とあっさり読めてしまうはず。

 …と書いて来たものの、完全理解をしているワケではないので、再読しようと思う(^^;
---------------------------------------------------------------------------------------------

●非常に勉強になった本

國井良昌
ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で「即戦力」
低コスト化設計について説いた本。専用金型で量産設計をしている製品を設計している人はマストバイ!
「まずは製作見積もりが出来るようになれ!それには試験で良く出るところを押さえるように、多用されている工作法を掴むことが大事!」
というところから始まる。
 非常に単刀直入にコツを大胆に提示し、適度に補正する必要はあるがコスト計算の元となるデータを提示した上で、コスト計算の仕方、概要を解説。これだけでも充分に参考になったな。
 エントリでも挙げているが、日刊工業新聞社主催の著者の低コスト化設計セミナーのテキストと、ほぼ同内容!セミナーで著者ご本人の熱い解説を聞くのが一番だと思う(実際面白いセミナーでした)が、まずはこの本をご一読頂くと良いのではないかと。

山田学
めっちゃ、メカメカ!リンク機構99→∞―機構アイデア発想のネタ帳 わかりやすくやさしくやくにたつ
 機構を羅列した本として、「機械の素」(現在のタイトルは「メカニズムの事典」)という本が既にある。

 自分に非を認めた上で書くと、「機械の素」の機構解説は非常に厳しいものがあり、一コマ漫画に→で幾つか移動方向の指示があり、動きの説明の基本は文章のみ。
 特許電子図書館で特許調査をしているような人は、たやすく理解できそうだが、自分のような想像力欠乏症には少々ハードルの高い本であったことは確か。そこで、この本である。

 リンク機構に限定し、数コマと詳細な解説によりリンク機構を分かりやすく説明。「機械の素」の数十倍の理解のし易さ。この本からヒントを頂く事もしばしば。
 また、リンク機構の基礎はもちろん、実際のリンク機構設計に欠かすことができない、アクチュエータの選定、諸計算、センサの良い切り方なども合わせて解説。一つのモータで幾つもの動きをさせるような事務機等を設計している人は持っていると良いだろうね。
これで2100円安!
 続編のバネに関する本もオススメです。
めっちゃ、メカメカ!〈2〉ばねの設計と計算の作法―はじめてのコイルばね設計 」